給湯器の交換はどこに頼む？失敗しない業者選びのポイントと依頼先比較

ガス給湯器（省エネタイプのエコジョーズ含む）

ガス給湯器は、給湯効率が高くお湯切れしないことから、多くの家庭で一般的に使用されています。特にエコジョーズと呼ばれる省エネタイプでは、これまでそのまま捨てていた排熱を再利用することによりガスの使用量を抑えられるため、ランニングコストの削減が期待できます。また、エコジョーズは地球温暖化の一因となるCO2の排出量が削減されるため、環境にも優しい点が注目されています。
都市ガスかプロパンガスかによってガス代が変わってくるので、地域のガス料金を踏まえて導入を検討することも必要です。ただし、エコジョーズはドレン水が発生するためドレン排水工事が必要になります。既存の設備や配管の状況は必ず業者にチェックしてもらい、取り付け可能かどうかを確認してもらいましょう。
エコジョーズは一般的なガス給湯器と比べて本体価格がやや高めになる傾向がありますが、長期的にはガス代の節約効果で差額を埋められるケースがほとんどです。ただし、お湯の使用量が少ない場合は、差額を埋めるまで年数が掛かるため、あまり大きなメリットは期待できません。

石油給湯機

灯油を燃料とする石油給湯機は、寒冷地を中心に根強い人気があります。燃料費を地域のガソリンスタンドでも調達できるため、市場価格が安い時期にまとめ買いするなど、工夫次第でランニングコストを抑えられるのが魅力です。
ただしオイルタンクの設置スペースや灯油の補充管理が必要となり、手間がかかるというデメリットもあります。灯油の扱いに慣れている地域や家庭であればメリットが大きいですが、そうでなければ継続利用にストレスを感じるかもしれません。
燃料が切れたらお湯が使えなくなり、燃料切れに気付かず給湯器を使用するとエラーが表示されて修理が必要となるリスクもあるため、残量チェックはこまめに行わなければなりません。石油給湯機を導入する際は、石油給湯機とオイルタンクを2m以上離して設置する等、防火や安全対策についても十分に理解しておくことが大切です。

電気温水器（エコキュート含む）

オール電化住宅をはじめ、深夜電力を利用して経済的にお湯を沸かせる電気温水器は人気があります。特にエコキュートはヒートポンプ技術を利用して効率的にお湯を作るため、電気代を節約できる点が魅力です。
電気温水器は災害時に電力が止まるとお湯が使えなくなるリスクがあり、太陽光発電などを導入していない場合は停電時の備えを考慮する必要があります。一方でガスや石油と異なり、燃料が漏れたり補給が必要になったりはしません。
初期費用やメンテナンス費用は高めですが、ランニングコストは比較的低い傾向があります。夜間電力が安いプランを利用すれば大きなコストメリットが得られるので、長期的視点で検討すると光熱費を抑えることができるでしょう。
ただし、設置スペースを広く確保する必要があるため、敷地に余裕がない場合は設置が難しいことがあります。

給湯器交換にかかる費用相場｜本体価格と工事費の目安

給湯器本体や工事の費用は機能や取り付け状況によって変動します。大まかな相場を知っておくと予算を立てやすくなります。
ガス給湯器の交換費用は、本体価格と工事費を合わせて10万円から35万円程度が一般的な目安です。ただし、最新のエコジョーズや多機能なモデルを選ぶと、本体だけでも数十万円を超えることがあります。
一方で、比較的シンプルな機種を選べば本体価格は数万円で済む場合もあります。
また、実際の工事現場によっては追加費用が発生する場合もあるので注意が必要です。配管や排気筒の取り回し状況などで工事内容が変わるため、現地調査や見積り段階でしっかり確認しましょう

給湯器本体価格と機能の相場

ガス給湯器は号数や搭載機能によって価格帯が大きく変わります。一般的な家庭用ガス給湯器であれば10号・16号・20号・24号の号数があり、家族人数やお湯の使用量に応じてモデルを選択します。過剰に大きな給湯器を選ぶと本体価格もランニングコストも上がるため、適切な号数を見極めることがポイントです。
追い焚き機能やリモコン操作など付加機能が多いほど本体価格は高くなります。一般的には７万円台から30万円以上のものまで幅広く、エコジョーズなど省エネモデルは平均的に高めの設定です。
最新の給湯器は省エネ性能が向上しているため、長い目で見れば光熱費の削減につながることも多いです。目先の本体価格だけでなく、総合的な使用コストを考慮して選ぶと失敗を減らせます。

給湯器交換の流れと工事の所要時間

給湯器交換における主な工程と、実際にどれくらいの時間がかかるのかを押さえておけば、スケジュール調整がスムーズになります。
給湯器交換は、お湯が使えない状況が数時間は続くため、事前にどのくらいの時間がかかるかを把握しておくと良いと思います。一般的には、古い給湯器の撤去と新しい給湯器の設置・配管接続、試運転まで含めて2〜4時間程度かかります。
ただし、配管の取り回しが複雑なケースや、壁の開口工事が必要な場合には、さらに時間を要する可能性があります。余裕を持ったスケジュールを組むことで、予期せぬトラブルに対しても柔軟に対応できます。
業者が入る前に搬入搬出経路や設置場所の整理、周囲の安全対策を済ませておくと、工事がスムーズに進むでしょう。特にマンションや集合住宅では、管理組合への連絡や騒音対策などもあらかじめ行っておくことが重要です。
なお、給湯器によっては受注生産品の給湯器があります。ご注文いただいてからメーカーにて製造するため1週間～1ヶ月程度お日にちが掛かるケースもあるため、完全に壊れてご使用できなくなる前に、事前に情報を収集しておくのもよいでしょう。

工事当日に確認したい注意点

ガスや電気の遮断時間については、工事前におおよその目安を聞いておきましょう。取り外し作業から取り付け開始までの間、お湯だけでなくガスコンロや電気調理器具などが利用できなくなる場合があります。
交換作業が終わったら必ず試運転を行い、お湯の温度や湯量、追い焚き機能などを入念にチェックします。異音や振動、微妙な水漏れなどがないかどうかも確認しておきましょう。
給湯器を設置する周辺に危険物や子どものおもちゃなどの荷物が散乱していると作業効率が悪くなるだけでなく、思わぬ事故の原因にもなります。工事前日は作業スペースをしっかり確保し、安全に配慮した状態にしておきましょう。

給湯器交換のタイミング｜故障のサインと寿命

一般的に給湯器の寿命は10年前後といわれていますが、突然の交換を避けるために故障のサインを見逃さないようにしましょう。
給湯器の寿命は使用環境やメンテナンス状況によって変わりますが、10年を超えて使っている場合は急な故障リスクが高まります。お湯の温度が不安定になったり異音がするようになったりしたら、早めに専門業者に相談すると安全です。また、リモコンが設置されている場合は、不具合があった際にエラーコードが表示されます。エラーコードも交換時期のサインの1つと言えます。
点火不良やお湯が出るまでの時間が極端に長い場合なども、交換のサインかもしれません。修理しても費用がかさむケースでは、新しい給湯器に思い切って買い替えるほうが長期的に見て得策です。
ガス代や光熱費がいきなり上がったと感じる場合も、給湯器の性能低下が影響している可能性があります。
なお、修理部品の保有期間は、製造打ち切りから10年間です。それを超えると部品供給が終了となるため、修理が難しくなります。ご使用年数が10年以上経っている場合は、交換の方向でご検討いただく方がよいかと思います。
少しでも異常を感じたら早めに業者に点検を依頼し、必要に応じて交換時期を検討しましょう。

給湯器交換でよくある質問（FAQ）

給湯器交換に関する疑問や不安を解消するため、よくある質問に対する基本的な答えをまとめました。
給湯器の交換をどこに頼むかを決める際には、修理と交換の境目やDIYの可否、さらに補助金など気になる情報が多いと思います。ここでは代表的な質問を取り上げて、ポイントを整理してみましょう。
初めて給湯器交換を検討する方にとっては、費用の目安や業者選びのコツなど、分かりにくい部分がたくさんあります。小さな不安も積み重なると大きな悩みになりがちですが、疑問点を一つずつ解消していくことが大切です。
補助金や助成金については自治体や国の省エネ事業によって条件が大きく変わり、タイミングも限定されるケースが多いです。自分の住んでいる地域やライフスタイルに合った制度がないか、積極的に情報収集してみましょう。

修理か交換かで迷ったときの判断基準

給湯器が故障した場合、修理費用が数万円以上かかるのであれば、新品へ交換するという選択肢を優先的に考える方が得策なケースが多いです。特に10年以上使用している給湯器は、他の部品も劣化していることが多いからです。
修理を繰り返すと累計コストが高くなっていくため、長期的にみればまるごと交換したほうがトータル費用を安く抑えられる場合があります。性能が新しくなることで光熱費も節約できるため、メリットは大きいです。
ただし、購入したばかりの給湯器や部分的な故障の場合は、メーカー保証や部品交換だけで十分対処できることもあります。年式や修理費用とのバランスを見極めた上で、最善の選択をしてください。

DIYで給湯器を取り付けるのは可能？

給湯器の設置はガス接続や水道配管など専門の知識が必要となるため、基本的にDIYはNGです。万が一ガス漏れや水漏れが発生すると、火災や漏水被害の原因となり非常に危険です。
法律や規則で工事に関する資格が必要と定められており、万一事故が起きた場合は保険の適用外となるリスクが高いです。素人判断で工事を行うのは大変危険と言えます。
結果として、専門業者に頼むことで安全性と安心感を得られるだけでなく、保証も受けられるため、リスクを負わずに済みます。初期費用はかかるかもしれませんが、専門の業者に頼んだ方が総合的にはメリットの方が大きいでしょう。

給湯器交換に活用できる補助金・助成金はある？

各自治体や国の省エネ関連事業によって、給湯器交換に補助金や助成金が支給される場合があります。例えば省エネ型の給湯器に買い替える際に利用できる制度や、太陽光発電などと組み合わせた場合の支援策などが該当することがあります。
ただし、これらの制度は募集期間が限定されていたり、先着順・抽選制であったりと条件が複雑な場合も少なくありません。自分が住んでいる地域の自治体ホームページや、エネルギー関連の公的機関の情報をこまめにチェックしてみてください。
助成金や補助金を活用するためには、設置予定の給湯器の性能や年間の使用状況など、申請時に提出する書類が細かく求められるケースがあります。条件を満たしていれば大きな費用軽減につながるので、業者とも相談しながらしっかり準備を進めましょう。
湯ドクターでは各種補助金の申請のお手伝いもさせていただきますので、お気軽にご相談ください！

※各自治体等の補助金についてはコチラ

まとめ｜自分に合った依頼先を選んで快適な給湯ライフを実現

給湯器交換はライフスタイルや住宅環境によって最適な選択肢が異なります。適切な業者と機種を選んで、快適なお湯生活を長く維持しましょう。
給湯器の交換をどこに頼むかは、コスト、安全性、保証内容、サポート体制など総合的な観点から判断する必要があります。メリットやデメリットをしっかり比較し、自分のニーズに合った依頼先を選ぶことが大切です。
寿命が近い給湯器を放置すると、突発的にお湯が使えなくなったり大きなトラブルが発生したりするリスクがあります。完全にご使用できなくなる前に余裕を持って交換時期を見極め、信頼できる業者と確実な工事計画を立てましょう。
理想的な給湯環境を手に入れるには、適切な機種選択と丁寧な施工が欠かせません。今回の情報を踏まえたうえで、ぜひ快適な給湯ライフの実現に向けて一歩を踏み出してみてください。
湯ドクターでは安心・安全・責任施工をモットーに、お客様の給湯ライフをサポートさせていただいております。お湯のことで気になることやお困りごとがありましたら、湯ドクターへご相談ください。