ガスコンロの選び方

最近のガスコンロは、様々な機能が付いているものや、天板(トッププレート)の材質によってバリエーションが豊富です。お使い勝手や清掃性などを考慮して、お気に入りのガスコンロを見つけてください。

ガスコンロの種類

ガスコンロにはシステムキッチンに組み込んで使用する組込型(ビルトインコンロ)とガス台にのせて使用する卓上型(テーブルコンロ)があります。

  • ビルトインコンロビルトインコンロ
  • テーブルコンロテーブルコンロ

ガスコンロのサイズ

ビルトインコンロには60cmと75cm、テーブルコンロには56cmと60cmの2種類のサイズがあります。

ビルトインコンロの場合、天板の下の部分のサイズは現在販売されている機器ですと75㎝の機器も60㎝の機器も同様になりますので、60㎝幅の天板の機器も75㎝幅の天板の機器も基本的には設置可能です。(一部例外があります)

75㎝幅の天板の機器のメリットとしては、各バーナー間の間隔が広いため、フライパンやお鍋などがぶつかりにくく、ゆったりと調理が出来ます。ただし、キッチンの寸法によっては、下ごしらえ等の作業スペースが狭くなることがあります。

60㎝幅の天板の機器の場合、作業スペースが確保出来る反面、各バーナー間の間隔がやや狭いため、調理中にフライパンやお鍋などがぶつかりやすくなります。 テーブルコンロに関しては、コンロが置いてある台の幅によって60㎝サイズが合うものと、56㎝サイズでなければ入らないものがあります。コンロを置く台の幅を良く確認してどちらのサイズが合っているかご確認ください。

  • 幅75cmビルトインコンロ幅75cmビルトインコンロ
  • 幅60cmビルトインコンロ幅60cmビルトインコンロ

天板(トッププレート)の種類

天板の材質には様々なものがあり、耐久性やお手入れのしやすさなどそれぞれに特徴があります。

材質 長所 短所
ガラストップ

長所

見た目がきれい。清掃性、耐久性、耐熱性に優れています。

短所

耐久性には優れていますが、重いものを落とした場合、破損の恐れが有ります。
ガラスコート

長所

ガラスに近い光沢感があり、ガラストップに比べて安価です。また、耐久性に優れています。

短所

重いものを落とした場合、表面塗装がはがれ、錆びることがあります。
フッ素コート

長所

油をはじくのでお手入れがラク。値段が安価です。

短所

硬い物でこするとフッ素が剥がれるので注意が必要。
ホーロー

長所

耐久性に優れています。

短所

汚れがこびりつきやすい。
ステンレス

長所

耐久性が高く、熱に強いです。

短所

強くこすると傷が付きやすい
  • ガラストップガラストップ
  • ガラスコートガラスコート
  • アルミトップアルミトップ
  • ホーローホーロー

強火力バーナーの位置

ガスコンロのバーナーは左右で火力が異なります。(一部の機種は左右共同じ火力の機器もあります。)

壁に近接してガスコンロが設置されている場合、一般的には向かって左側に壁がある場合は、壁から離れた右側を強火力バーナーに、右側に壁がある場合は、左側を強火力バーナーにします。

大バーナーの位置

グリルの種類

使い方によって、魚焼きだけではなく、トーストや揚げ物の温め直し、ゆで卵まで出来てしまうグリル。最近は水を入れずに上と下のバーナーで素早く調理する「無水両面焼き」グリルが多くなっています。上と下から焼きますので途中で裏返す必要がないため、魚の身などが崩れません。また、グリル内の水が蒸発しないため、こんがり焼きあがり、無水両面焼きの方がおいしく調理出来るといわれています。

機種によっては、オート機能が付いていて、簡単なボタン設定によって、「焼き芋」「ホイル焼き」「ゆで卵」「焼きおにぎり」「ピザ」「ローストビーフ」「焼きりんご」などが自動で調理できるものもあります。また、最近ではグリル専用の調理容器(メーカーによって、ココット、キャセロール、ラ・クック等様々な呼び方があります)を使用して調理をすることによって、多彩な料理が出来たり、油汚れが付きづらくなったグリルも増えてきました。

  メリット デメリット
両面焼き

    メリット

  • ・上下のバーナーで焼き上げますので素早く調理できます。
  • ・途中で裏返す必要がないため、魚の身などがくずれません。

    デメリット

  • ・価格が片面焼きより高くなります。
  • ・片面焼きに比べて焼き網にくっつきやすい。
  • (焼き網に酢を塗るとくっつきにくくなります)
片面焼き

    メリット

  • ・価格が両面焼きと比べると安い。
  • ・両面焼きと比べて焼き網にくっつきにくい。

    デメリット

  • ・調理中に裏返す必要がある。
  • ・調理に時間が掛かる。

ガスの種類

ガスコンロはガスの種類によって、適合する商品が異なります。必ずお使いのガスの種類にあった機器を設置してください。

なお、ガスの種類は大きく分けて都市ガスとLPガス(プロパンガス)があります。LPガス(プロパンガス)は全国どこでも規格が同じため、LPガス(プロパンガス)用の機器を選択すれば良いですが、都市ガスの場合は、熱量によって適合する機器が異なってきます。「12A・13A」という熱量のものが一般的になってきておりますが、都市ガス会社によっては、他のガス種もありますので、適合するガス種の機器をご選択ください。

ゴトク(五徳)について

最近では以前からあるホーローゴトクの他に、ステンレス製のゴトクのガスコンロも増えてきました。商品によっては、ステンレス製のゴトクかホーロー製のゴトクかを選べる商品もあります。

ステンレス製ゴトク
[ステンレス製ゴトク]
見た目が美しく高級感がありますが、高温によって色が変色します。
ホーロー製ゴトク
[ホーロー製ゴトク]
汚れが目立ちにくいです。

安全性について

全口センサー搭載 センサーコンロ

2008年10月1日より、家庭用のガスコンロには全てのバーナーに調理油過熱防止装置と立消安全装置の搭載が義務付けられました。
機種によって、調理油過熱防止装置と立消安全装置の他に、コンロ消し忘れ機能、点火ロック、焦げ付き消火機能、感震停止機能など、一歩先を行く安全装置が搭載されているガスコンロもあります。安全性能も商品を選ぶ際の参考にしてください。

多彩な機能について

年々ガスコンロは進化し続けています。料理の楽しさを広げる便利機能や清掃性を向上させるための構造など、ご希望にあったガスコンロをお選びください。下記は多彩な機能の一例です。

炊飯機能
炊飯機能
お好みのごはんをコンロで炊く機能です。ボタンを押すだけでコンロが自動で火力調整し、約30分で炊き上げます。機種によって「炊こみごはんモード」「もっちりごはんモード」「おかゆモード」などがあります。
麺ゆで機能
麺ゆで機能
火力を自動調節して吹きこぼれを防ぎながら麺を茹であげます。ムダな火力を使わず省エネにもなります。(そばや冷凍麺などの種類や条件によっては、吹きこぼれてしまう場合があります。)
湯沸かし機能
湯沸かし機能
沸騰後に自動で保温、消火が可能です。タイマー設定もでき、調理の作業効率をアップさせます。湯沸かし以外にも半熟、固ゆでなど、ゆで卵をつくるのにも便利です。
タイマー機能
タイマー機能
調理に合わせて選んだコンロを設定時間で自動消火し、「ゆですぎ」「煮すぎ」「焼きすぎ」を防ぎます。トロ火でじっくり調理する煮物や煮込み料理、パスタやレトルト食品にも重宝します。また、グリルのタイマー機能では、魚料理はもちろん、トーストなどオーブン代わりに使え、揚げ物の温め直しや、焼きおにぎりにも重宝します。
温度調節機能
温度調節機能
揚げ物の材料に応じて、お好みの温度に設定すれば、火加減を自動調節します。油の温度変化を抑えて、カラッと美味しく仕上がります。適温をキープするのが難しい揚げ物もコンロにおまかせでプロ並みに!
オート調理機能
オート調理機能
トースト、魚の姿焼、切身、干物などからメニューを選び、焼き加減を設定するだけで、絶妙な火加減・焼き時間を自動調節する機能。(機種によって設定できる内容が異なります。)
レンジフード連動
レンジフード連動
コンロの点火/消火で、レンジフードが自動で運転/停止。機種によっては、コンロの火加減で風量を自動で切り替えて、消費電力を抑えるタイプのものもあります。
ココット、キャセロール、ラ・クック、ダッチオーブン
レンジフード連動
リンナイのココット、ノーリツのキャセロール、パロマのラ・クック。グリルで使えるこれらの調理容器を使用することにより、油の飛び跳ねやニオイが殆ど発生しないため、グリル庫内がキレイに使え、多彩な料理も可能になります。
スマートホン連動
レンジフード連動
専用のアプリを使用してメニューを選択。あとはスマートホンからBLUETOOTHでコンロにデータ送信。点火ボタンを押すとオート調理が始まります。出来上がりまでの残り時間もアプリ画面でお知らせ。「食のプロ」の監修した季節やトレンドに合わせたレシピが毎週更新されます。もう献立選びも迷いません。